税金を払いたい人は、幸福である。なぜなら税務調査で悩まないから・・・とカントが言ったかどうか。 私も長く税務調査をしてきた身ですので、どこを調べるのか?何をどのように調べればどんな答えが出るのか?についてはある程度判るつもりですし、リアルなことも書けますが・・・。その前に会社の儲けと税金を計算するときの所得(という言葉がわかりにくいですが)に差があり、それがあまり常識的でないこともあって会社と税務署のつまらない争いになるケースがあるので、その辺の解説から始めようかと思います。一応守秘義務の課せられた身ですから、すべてオープンというわけにはいきませんが、時々は経験も踏まえて物語風にも書けたらと思いますしある程度まとまったら、冊子にしてお配りしたいとの夢も持っております。また御自分の知りたいところへなかなか行き着かずにじれったい思いをされる方は、直接電話なりお問合せメールなりもちろん直においで下さってお尋ねいただいても結構です。今まで社長さんが誤解された場面を思い出しながら書いていきます。教科書のような厳密なものではありませんので悪しからず。初級入門編。
会社の儲けは会社が決めます。まず原則です。そんなことは知っている!と思われるでしょうが意外と税理士や税務署が決めると思っておられる方がおられます。いやいやワシが決める、というつわもの社長もおられますが、会社であれば会社法という法律によって大枠の計算方法が定まってきます。最近では中小企業の会計にかんする指針というのができまして(17年9月)多くの中小企業は会社の取引をその指針にのっとって計算する必要があります。
それには売上のあげ方や、在庫の計算の仕方、経費の考え方なんかが出ています。それももちろん幅があって、会社がどのやり方を取るのか決めるのです。もちろん売上をあげないとかいう方法はありませんよ。
商売の形態にもより呼び名が違ったりニュアンスが違ったりしますが、会社の儲けというのは、売上から売上原価を引きさらにそこから経費を引く。そこに雑収入を足したり銀行への支払利息を引いたりすることで求められます。じゃあ売上の金額はどの金額を足すのか?簡単じゃないか。
会社に入ったお金だろ!というところからすでに少しづつなんでそうなるの?が始まります。(笑い)
ところで社長さんの会社の売上の計上時期はいつですか?請求書を出した日?ウーンこれでも少し違う場合があります。それなら請求を翌月にまわせば今決算期の売上にあげなくて済むなんて簡単に利益調整ができてしまいますから。ほらやっぱり利益は税務署が決めるのかい?ということになるんですがそうじゃありません。

売上の除外がなぜわかるのか?
理屈上はどこかからばれる訳で、まあそれを端緒というのですが、そのパターンを税務職員はいくつも知っています。どうやって憶えるかというとやはり目星をつけ丹念に調べるという根気の要る作業を通じて体で覚える・・・経験を積むということが大事なことのようです。何かおかしい。帳簿がきれい過ぎる。社長の言っていることに矛盾がある。あるはずの記録が保存されていない。不審なお金の動きetc.

そこからの調査展開・・・またまた根気の要る作業になります。会社もいやになってくる。売上除外は割に合わないとよく言われます。お金を会社のために使えるわけじゃないし、自分で使っても無駄遣い。ばれると認定賞与といって会社にも社長さんにもダブルで税金がかかる。おまけに重加算税という税金も別にとられ、延滞税も長くかかるし(除算期間というものがなく修正申告の日までの利息が全部かかる)何年も遡っての課税になります。(最長で7年)最後に奥さんにまできつ~いお仕置きをくらうことまで。よくあるトホホなお話です。

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